Safety Now
Q&A 専門家があなたの疑問にお答えします
どのような規格の変更が差し迫っていますか?
現在多くの安全規格が公開されていますが、安全規格の海の中を全員が泳いでいくような気がするのは珍しいことではありません。規格化の世界では、コスト削減や生産性の向上、または規格そのものをさらに理解しやすくするようなものにいたるまで、メーカーに数多くの恩恵をもたらす、認識すべき変化が数多く起きていています。そこで、5つの変化を選び出して、ここで簡単に説明しましょう。
NFPA 79
NFPA 79に準拠したメーカーは、2006年9月に変更が現実のものとなるでしょう。この変更は、E-stopが起動したときにアクチュエータを電磁切断する要件を削除するものです。この変更は、すでにNFPA 79の国際的な兄弟規格であるIEC 60204-1ですでに実行されています。この要件が削除されると、メーカーでは、機器、配線、さらにはキャビネットスペースについて、大幅なコスト削減が見られるでしょう。
ISO 13849-1
どちらかというと簡素な安全システムから複雑な安全システムを有するメーカーにとって、承認の最終段階にあるISO 13849-1への変更が、その妥協点を見出すためのガイダンスとなります。この変更により、13849が現在非常に複雑なシステムに使用されるドキュメントに適合するようになりましたが、同時に中程度の複雑さのシステムのニーズにも合致しています。良いニュースとしては、中程度の複雑さのシステムにとっての明確なガイダンスができた点です。メーカーの課題は、この変更によって当社の定義がカテゴリからパフォーマンスレベルに移行したことです。すべての恩恵を受けるためには、多少時間がかかり、市場が受け入れるべきこともわずかながら存在します。
ISO 14121
リスク評価に関するISO規格(ISO 14121 (EN1050))は、新たにパート2を含めるように改訂され、リスク評価を実行するために従うことのできる手法の範囲を定めています。これは、リスク評価を行なうガイダンスを求めているメーカーにとって朗報です。この手法は、リスクの発生の確率とその結果という2つの構成要素を、そのリスクの発生頻度と組み合わせたものです。
B155.1
この他の更新された内容として、梱包業界では、B155.1のリスク評価について大幅な変更が見られました。この規格の全セクションで、リスク評価の重要性が強化され、ISO 13849-1を通じた制御回路との連携に関する有益な基準を提供しています。全体として、これは以前より良くできた規格となりました。
IEC 61800-5-2
セーフティ・プログラマブル・コントローラの登場により、IEC 61800-5-2が行ったように、モーションと安全性に対処できるようになりました。この規格は、セーフポジション、安全方向、安全トルク、安全速度、セーフオフおよびセーフホールドという新しい安全機能について記述したものです。この規格が承認され公開されるまでに1年かかるかもしれませんが、生産性の向上という企業のニーズを満たすのに役立つでしょう。しかし、これだけが規格の差し迫った変更ではありません。どの規格の変更が事業に影響を与えるかを見極めるために、ロックウェル・オートメーションの担当者にご相談ください。当社の安全関連の専門スタッフがお客様に適用されるさまざまな規格や定格について検討し、安全システムがそれに確実に適合するためのお手伝いをいたします。
GuardLogixは、安全システムのセキュリティと適合性を簡単に管理できますか?
はい。GuardLogixでは、安全性固有のセキュリティ機能に加えて、現在、RSLogix 5000およびFactoryTalk(TM) Asset Securityで使用可能なセキュリティ機能を装備しています。これらのツールは、ユーザに包括的なローカルセキュリティ(プロジェクトベースのセキュリティ)や中央管理型セキュリティを提供します。中央管理型の場合、ユーザはセキュリティを中央から簡単に管理できます。
適合性の点では、GuardLogixプロジェクトは詳細な変更管理ログを提供するRSMACC(TM)Auditと互換性があります。RSMACC Auditは、プロジェクトの変更について、特定のユーザ活動まで突き止めます。これらの活動は、安全なデータベースに記録され、制御システムへの影響、その動作を実行した人と時期を調査することができます。
安全装置と標準的な装置を同じDeviceNetケーブルで通信できますか?
はい。CIPプロトコルの拡張版であるCIP Safetyがあります。CIPSafetyは、CIPネットワーク上にあるセーフティノード間で高い完全性を保つ通信を促進するアプリケーション層プロトコルです。このプロトコルは、標準通信および高度に完全性が保たれたセーフティ通信が有効な DeviceNet上で、標準CIPプロトコルと同時に実行されます。同じCIP Safetyプロトコルは、2007年にスタートするEtherNet/IPシステムに実装され、標準通信および高度に完全性が保たれたセーフティ通信がEtnernet/IP上でも可能になります。
GuardLogixシステムをEthernet上でインターロックできますか?
はい。1つのGuardLogix内にあるセーフティタスクで、CIP Safetyプロトコルを使用して、EtherNet/IPを介して他のGuardLogixプロセッサ内のセーフティタスクに、高度に完全性が保たれたセーフティメッセージを送信できます。これにより、EtherNet/IPを介してコントローラを正常に安全にインターロックできます。またGuardLogixシステムは、他のControlLogixシステムのように、標準制御およびHMIに対してEtherNet/IP上で通信することができます。
GuardPLCシステムをEthernet上でインターロックできますか?
はい。GuardPLCは、内蔵の4ポートEthernetスイッチを装備していて、高度な完全性を必要とするセーフティメッセージの通信にはGuardPLC Ethernetプロトコルを使用し、標準コントローラ、HMI, および制御デバイスとの通信には標準EtherNet/IPプロトコルを使用します。つまり、例えば、GuardPLCシステムは、GuardPLC Ethernetを介してセーフティインターロックを実行し、GuardPLC Ethernetを介してGuardPLC分散I/Oと通信し、EtherNet/IPを介して標準PLCによってモニタされ、Ethernet/IPを使用してHMIからモニタされるということです。これらのすべてが、GuardPLC上にある4ポートスイッチを介して直接単一のEthernetセグメントで管理されます。
統合安全ソリューションは、エンジニアリングコストや保守費用を減らすことができますか?
まったくその通りです。うまく設計された統合ソリューションは、既存の制御ハードウェアを活用し、既存の開発ソフトウェアも使用します。既存の制御ハードを使用できるので、コストが低減しトレーニングも最小限ですみます。ソフトウェアも同じであり、セーフティ実装は標準制御でユーザが使い慣れているものに忠実に従っているため、ユーザは実際に同じソフトウェアを使用することによる恩恵を受けるのです。したがって、コストは最小限に抑えられ、トレーニングは削減されて簡略化されます。これらの利点のすべてが生産性の向上につながり、再利用するために安全性を制御システムに付加することによる実際のコストも削減されます。
従来のセーフティリレー回路と比べて、分散セーフティI/Oの優位点は何ですか?
ほとんどの安全定格装置は、デュアルチャネル設計になっています。つまり、セーフティリレーと安全定格装置との間に4つの配線があるということです。多くの安全定格装置には、ステータスモニタ用に標準PLCに戻す標準補助出力もあります。つまり、安全装置ごとに通常5つの配線終端があり、セーフティリレーと安全装置間に限定された配線が4つで、2つが安全定格装置と標準PLCとの間に配線されています。安全アプリケーションが、通常のマシンのE-Stopなどで、複数のセーフティリレーをカスケードしたい場合、セーフティリレー装置との間に配線が追加され、通常はとても長い距離になります。
セーフティリレーのように、分散セーフティI/Oモジュールは安全定格装置の近くに配置でき、セーフティI/Oモジュールと安全定格装置との間には4つの配線があります。しかしセーフティリレーと違い、セーフティI/Oモジュールはセーフティネットワーク上にあり、セーフティPLCからリモートで制御できます。つまり、1つのケーブルを使用してセーフティ・リレー・システム間に必要な配線をすべて置き換えることができるのです。また、セーフティPLCはステータスおよび診断情報を標準PLCまたはHMI装置と共有することができ、補助ケーブルを標準PLCに戻す必要がありません。これにより、配線コストと文書化で大幅なコスト削減が可能になります。またシステムも、将来の変更や拡張が容易になります。
分散セーフティI/Oモジュールは、さらに多くの診断情報をマシンオペレータに提供でき、メンテナンスでトラブルシューティングが簡単になるため、全体的なマシンの利用率が向上します。例えば、ドアインターロックからのデュアルチャネル入力が短絡した場合、セーフティPLCシステムは特定の障害についてマシンオペレータに通知し、障害を検知した特定のI/OモジュールとI/Oチャネルを関連づけることができ、問題の特定と解決にかかる時間が短縮されます。
標準HMIを使用してセーフティPLCからのステータス情報を表示できますか?
はい。PanelViewなどのHMI装置は、ControlLogixシステム内の標準タグを読取るように、GuardLogixシステム内のセーフティタグを読み取れます。これは、GuardLogixシャーシが存在するDeviceNet, ControlNet,またはEtherNet/IPネットワークで実行できます。
PanelViewなどのHMI装置も、EtherNet/IPプロトコルとGuardPLCの内蔵Ethernet ネットワークを使用してGuardPLC内のセーフティタグを読み取れます。HMI通信オブジェクトは、簡単にGuardPLC内に設定でき、特定のタグデータはオブジェクトに簡単に「ドラッグ&ドロップ」してHMIデバイスから簡単に読み取れるようにできます。
セーフティメッセージ送信をサポートするためには、CIPプロトコルをどのように変更するのでしょうか?
CIP Safetyは、TUVによって認証された幅広いメカニズムを使用して、セーフティ通信(メッセージ送信)の完全性を保証するのに役立っています。これには次のようなものがあります。
1) タイムスタンプによる時間予測
2) 送信者と受信者の特定
3) CRC
4) クロスチェックによる冗長性
5) セーフティメッセージ送信と標準メッセージ送信で異なるデータ整合性保証システム
これらのメカニズムは、サブネット間のデータの完全性だけでなく、スイッチ、ハブ、ルータ、ブリッジをまたぐ整合性も保証するのに役立ちます。
配線された安全回路のかわりに、プログラマブル電子セーフティシステム(PES)を使用することについて、地元の当局は承認していますか?
IEC 61508は、プログラマブル電子セーフティシステムの設計とアプリケーションに関する世界的に認識されている規格です。ほとんどの国の当局がIEC 61508準拠の製品をマシン安全アプリケーションで使用することを認識しています。
米国では、Occupational Safety and Health Administration (OSHA)がPESテクノロジに適用した合意規格の使用を容認しています。これらの合意規格は、ANSI, NFPA, SEMI, RIAAなどの主な標準化団体で公開されており、通常IEC 61508を参照しています。例えば、2002年から、NFPA 79 (産業用機械向けの米国の電気規格)はIEC 61508を採用し、産業用制御機器はマシン安全制御システム設計での使用を「評価」される必要があります。この「評価」に適合するために、セーフティPLCシステムは製品ラベルにULまたはTワV承認指定を明示し、IEC 61508の適用可能な部分に準拠していることを示しています。
